同行援護はどんなサービスで、誰が対象なのか?
以下は、同行援護の「サービス内容」と「対象者(誰が使えるか)」を中心に、利用の流れも含めて実務的にわかりやすくまとめた解説です。
根拠(法令・通知等)も最後に整理しています。
同行援護とは何か(目的と位置づけ)
– 目的
同行援護は、視覚障害があるために一人で外出する際に著しい困難がある人に対し、外出時の安全確保と情報取得・意思決定を支えるための支援(付き添い・ガイド)を提供する障害福祉サービスです。
単なる移動の付き添いにとどまらず、「見えないことに起因する情報の欠落」を埋める支援(視覚情報の提供、代読・代筆、状況判断の補助)が含まれるのが大きな特徴です。
– 法的位置づけ
障害者総合支援法(正式名称 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律)に基づく介護給付の訪問系サービスの一つです。
市区町村が支給決定を行い、指定同行援護事業所が提供します。
どんな支援が受けられるか(具体例)
– 視覚的情報の提供
道路状況、信号の状態、駅や施設内の案内表示、掲示物、店頭の価格や商品情報、医療機関での呼び出し・院内案内など、目で確認できない情報を言葉で伝えます。
– 移動の援護(安全確保)
歩行時の誘導、段差・狭所・工事区間・混雑などの注意喚起、公共交通機関(電車・バス・タクシー等)の乗降・乗換サポート、目的地までの経路案内。
– 外出先での必要な介護
食事や排泄の見守り・一部介助、衣類の着脱や靴の着脱の介助、荷物の出し入れなど、外出行動に付随して必要な介護。
– 代読・代筆
行政手続・病院の問診票・各種申込書等の内容を代読し、本人の意思に基づいて代筆する支援。
内容理解の補助や注意点の説明も含みます(ただし意思決定はあくまで本人)。
– 社会参加の支援
通院、官公庁・金融機関・学校・職業訓練・各種講座への参加、買い物、余暇・文化活動、地域行事への参加など、社会参加を広く支えます。
できないこと・注意点(範囲の線引き)
– 代理・代行だけの依頼は不可
本人不在での単独代行(買い物や手続の完全な代理など)はサービスの趣旨外です。
本人の外出と参加を前提とした支援です。
– 家事代行や在宅介護の一般提供は不可
原則として在宅での家事援助は対象外です(外出に直接必要な準備・帰宅後の最小限の片付け等を除く)。
– 金銭・貴重品・カードの取扱い
本人の資産やカードをヘルパーが預かって管理・操作することは原則不可。
銀行・役所等で第三者関与が制限される手続は、制度上または施設ルールに従います。
– 自家用車での送迎
事業所の保険・運営基準上、多くは自家用車送迎を行いません。
徒歩・公共交通機関・タクシー同乗(必要時)等が中心です。
– 通勤・営業等の恒常的な経済活動
恒常的な通勤や営業活動の付き添いは、原則として同行援護の対象外とされる運用が一般的です(自治体判断や別制度の活用を検討)。
誰が対象か(利用できる人の要件)
– 基本要件
視覚障害により単独での外出に著しい困難がある成人(原則18歳以上の障害者)。
身体障害者手帳の有無・等級は判断材料ですが、手帳等級のみで機械的に決まるものではなく、見え方や生活状況、危険回避能力、情報取得の困難さなど実態に基づいて市区町村が総合判断します。
– 手帳等級の目安
1級・2級の重度視覚障害は対象となることが多く、3級・4級等でも必要性が認められれば支給される場合があります(視野狭窄や夜盲、羞明など、等級だけでは測れない困難が考慮されます)。
– 併存障害がある場合
知的障害・精神障害等を併せ持つ方でも、外出時の主たる困難が視覚障害に起因していれば同行援護の対象となり得ます(行動障害が強い場合は行動援護との適合性も検討)。
盲ろう者は、同行援護に加え、手話・触手話などの意思疎通支援(地域生活支援事業)を併用することがあります。
– 障害児(18歳未満)の場合
法律上の「同行援護」は成人向けサービスです。
児童は、市区町村の地域生活支援事業である「移動支援(ガイドヘルプ)」等で同様の目的の支援を受けるのが一般的です(自治体の制度設計により名称・要件が異なります)。
利用手続きと全体の流れ(簡潔版)
– 1) 相談
市区町村の障害福祉窓口、または指定特定相談支援事業所(相談支援専門員)に相談。
困りごと(通院・買い物・役所手続・余暇活動など)を具体的に伝えます。
– 2) 申請
市区町村に「障害福祉サービス(介護給付)」として同行援護を申請。
原則、障害支援区分の認定調査が行われ、医師意見書、ヒアリング、同行状況の実態等を踏まえ総合判断されます(視覚障害の特性上、機械的な点数だけでは評価しきれないため、面接・意見聴取が重視されます)。
– 3) 計画相談支援
相談支援専門員がサービス等利用計画(案)を作成。
どのような目的で、月にどの程度の時間が必要かを明確化します。
– 4) 支給決定
市区町村が支給量(例 月○時間、利用可能な曜日・時間帯等)を決定し、障害福祉サービス受給者証が交付されます。
自己負担の上限月額(所得に応じた負担上限)も併せて決まります。
– 5) 事業所探し・契約
指定同行援護事業所と面談・契約。
事前のアセスメントで見え方・歩行方法・合図・危険回避ルール・触知案内の好み等を共有し、ガイド方法を個別設計します。
– 6) 利用開始
日程を予約して利用。
公共交通機関の選択、経路の下見、混雑回避策などを事業所とすり合わせます。
利用後は実績に基づいて給付請求が行われます。
費用負担(自己負担・実費)
– 利用料
原則1割負担(障害福祉サービス共通)。
ただし所得に応じた「月額上限」があり、多くの世帯では実際の自己負担はゼロ~低額に抑えられます。
– 交通費・入場料等の実費
本人の交通費・入場料は本人負担。
同行する従業者の交通費・入場料は「実費」として利用者が負担する取扱いが一般的です(自治体や事業所規程で異なることがあるため、契約時に必ず確認してください)。
– 時間帯加算等
早朝・夜間・深夜の利用、土日祝、長距離移動、2名体制が必要な場合などは報酬加算があり、自己負担額にも反映されることがあります(自治体決定と事業所体制による)。
人員・質の担保(従業者の研修)
– 従業者要件
同行援護を提供するヘルパーは、同行援護従業者養成研修(一般課程・応用課程)等の所定研修を修了していることが求められます。
白杖歩行の誘導技術、危険予測、視覚情報の言語化、プライバシー配慮、代読・代筆の留意点など専門的内容が含まれます。
– サービス提供責任者
事業所にはサービス提供責任者の配置が義務付けられ、資格・研修・実務経験の要件が省令で定められています。
同行援護と他制度との違い・併用
– 通院等介助(居宅介護)との違い
通院等介助は移動・院内介助が中心で、視覚情報の提供や代読・代筆の体系的提供までは想定されていません。
視覚障害が主であれば、より適合する同行援護の活用が一般的です(同一時間帯の重複利用は不可)。
– 地域生活支援事業「移動支援」
自治体独自の枠組みで、障害児や成人の余暇・社会参加を支えるガイドヘルプがあります。
同行援護と目的や対象が重なる部分もあるため、自治体内ルールに沿って使い分けます。
– 意思疎通支援(手話通訳・要約筆記等)
聴覚障害や盲ろうの場合、同行援護と組み合わせることで外出時のコミュニケーションを補完します。
よくある質問・実務上のポイント
– どのくらいの時間がもらえる?
自治体の支給決定基準により、通院頻度・日常生活の外出ニーズ・安全面などを踏まえて月あたりの時間数が決まります。
初回は控えめで決まり、利用実績を踏まえて見直されることもあります。
– 初めてで不安。
事前練習は?
事業所と契約後、実地評価を兼ねた短時間の試行利用を行い、最適な誘導方法や合図、歩行ペースをすり合わせると安全です。
– 家族が同行する場合は使えない?
家族の同伴があっても、専門的な情報支援・誘導が必要であれば支給の対象となり得ます。
逆に家族が常時十分に対応でき、専門的支援の必要性が乏しいと判断されると支給量が抑制されることはあります。
根拠(法令・告示・通知等)
– 障害者総合支援法(平成24年法律第65号)
同行援護は同法に基づく「障害福祉サービス(介護給付)」の訪問系サービスとして規定されています。
法第5条でサービス類型が定義され、市町村が支給決定を行う枠組みが定まっています。
– 施行令・施行規則(厚生労働省令)
同行援護の基本的な定義、対象、提供形態の枠組み、指定事業所の基準所管などが定められています。
– 指定居宅介護等の事業の人員、設備及び運営に関する基準(厚生労働省令)
同行援護事業の人員配置、サービス提供責任者の要件、従業者の研修要件、運営上の留意事項などが規定されています。
– 障害福祉サービス等報酬に関する告示・通知(厚生労働省)
同行援護の報酬単位、算定要件、時間帯加算、複数従業者配置、実費の取扱い等の詳細。
あわせて「障害福祉サービスの提供に当たっての留意事項について(各サービス編)」等の通知・Q&Aに、同行援護の支援範囲(視覚情報提供・代読代筆・外出付随介護等)や具体的運用が示されています。
– 自治体の支給決定基準・運用要綱
市区町村ごとに、支給量の決定手順、対象範囲の具体化、実費徴収の扱い、地域生活支援事業との役割分担などのローカルルールが設けられています。
申請前に自治体の要綱・ガイドラインを確認することが重要です。
まとめ
– 同行援護は、視覚障害により外出時の移動や情報取得に著しい困難がある人のために、「安全な移動の援助」と「視覚情報の提供(代読・代筆を含む)」を核として、通院・手続・買い物・社会参加等を実現するサービスです。
– 対象は主に18歳以上の視覚障害者。
手帳等級のみではなく、実際の困難さと必要性で支給が判断されます。
児童は自治体の移動支援等を活用します。
– 申請は市区町村で行い、相談支援専門員による計画作成を経て、受給者証の支給決定後に事業所と契約して利用します。
自己負担は原則1割ですが、月額上限と実費(交通費等)の考え方があるため事前確認が大切です。
– 根拠は障害者総合支援法および厚生労働省の省令・告示・通知にあります。
詳細運用は自治体により差があるため、最終的にはお住まいの市区町村窓口と相談支援事業所で具体の確認・調整を行うのが確実です。
この内容を踏まえ、もしご自身の見え方や外出の困りごと(たとえば「駅の乗換と院内移動が不安」「役所の書類が読めず手続きに時間がかかる」など)を教えていただければ、申請時に伝えるポイントや、支給量の根拠づけに役立つ説明の作り方も一緒に整理できます。
利用開始までの手続きの全体像はどうなっているのか?
以下は、同行援護(視覚障害者等に対する外出時の移動支援・情報支援・代筆代読等)の利用開始までの手続きの全体像と、その根拠の概要です。
自治体ごとに細かな運用が異なるため、最終的にはお住まいの市区町村の障害福祉担当窓口の案内に従ってください。
同行援護の位置づけと対象の概要
– 位置づけ
– 障害者総合支援法に基づく障害福祉サービス(自立支援給付)の「訪問系サービス」の一つです。
ガイドヘルパーが外出に付き添い、安全な移動の介助、周囲状況の説明、代読・代筆、買い物や手続き時の支援などを行います。
– 対象の目安
– 視覚障害により単独での外出・移動に著しい困難がある方が対象です。
多くの自治体では、身体障害者手帳(視覚)保有を確認書類としますが、手帳の等級のみで機械的に制限されるものではなく、実際の困難さや支援の必要性が総合的に判断されます。
– 年齢要件は自治体の運用差がありますが、障害福祉サービスとしての同行援護は原則として成人(18歳以上)を主対象に運用されることが一般的です。
18歳未満は、地域生活支援事業の「移動支援」等で代替されるケースもあります。
利用開始までの基本フロー(全体像)
– 0)事前整理・相談
– お住まいの市区町村の障害福祉課や基幹相談支援センター、視覚障害者更生相談所等に相談します。
– 想定する利用場面(通院、買い物、役所手続き、余暇・社会参加、冠婚葬祭、習い事等)、頻度(週◯回、月◯回)、時間帯(平日昼/夕方/休日)、必要となる支援の内容(情報提供、代読代筆、誘導、支払い補助など)を具体化しておくと手続きがスムーズです。
– 1)申請(市区町村窓口)
– 「障害福祉サービス支給申請書(新規)」を提出。
同行援護の利用希望を明示します。
– 添付が求められやすい書類
– 身体障害者手帳(視覚)の写し(該当者)
– 医師意見書/診断書の提出依頼(自治体から指定様式が出ることがあります)
– マイナンバー(本人確認書類)
– 所得・課税状況確認の同意(利用者負担上限額の判定に使用)
– 2)認定調査・医師意見書等の収集
– 市区町村の調査員が自宅等を訪問し、心身の状態や日常生活動作、外出時の困難さ、支援環境(家族の有無など)をヒアリングします。
– 必要に応じ、医師意見書が収集されます。
視覚障害の状態、見えにくさの具体、単独移動の可否や危険の程度等が重視されます。
– 障害支援区分の認定手続が行われるのが通例です(一次判定・審査会での二次判定)。
同行援護は実際の外出ニーズの大きさと危険回避・情報保障の必要性を重視するため、区分に加えて個別事情が丁寧に勘案されます。
– 3)計画相談支援(サービス等利用計画案の作成)
– 新規で障害福祉サービスを使う場合、原則として特定相談支援事業所(相談支援専門員)と契約し、「サービス等利用計画案(ケアプラン)」を作成します。
– 計画には、目標(安全に単独移動を拡大、通院の確実化、社会参加の促進等)、具体的な利用頻度・時間帯・想定ルート、他サービスとの役割分担(例 通院等介助との整理)、リスク管理等を記載します。
– 自分(家族)で計画案を作成する「セルフプラン」を認める自治体もありますが、専門職の関与が推奨されます。
– 4)支給決定(個別支給量の決定)・受給者証の交付
– 市区町村が、調査結果・医師意見書・サービス等利用計画案等を踏まえ、支給の可否、支給期間(例 6か月~2年程度)、支給量(1か月あたりの上限時間や回数)、自己負担区分を決定します。
– 決定後、「障害福祉サービス受給者証」が交付されます。
ここに「同行援護」の種別、期間、上限量、負担上限月額などが記載されます。
– 標準的な処理期間は自治体が定めますが、実務では概ね申請から1~1.5か月程度を見込むケースが多いです(繁忙期や追加書類の有無で変動)。
– 5)事業所の選定・契約・利用開始
– 指定同行援護事業所を選び、見学・相談後に契約します。
重要事項説明、個別支援計画(事業所作成)の策定、担当ヘルパーの調整が行われます。
– 必要に応じてサービス担当者会議(本人・家族、相談支援、事業所、市町村等)で支援の具体化・役割分担を確認します。
– 初回利用からしばらくは、ルート確認・危険箇所の洗い出し・合図や声かけの取り決め等を重点的に行います。
– 6)利用中のモニタリング・変更
– 相談支援専門員が定期的にモニタリングし、必要に応じて計画の見直し・支給量変更申請を行います。
季節・行事・就労・就学等で外出が増える時期には、増量の臨時申請が可能な自治体もあります。
– 受給者証の有効期間満了前には更新手続き(再申請・再アセスメント)が必要です。
更新の案内時期や必要書類は自治体から示されます。
費用(自己負担)と給付の考え方
– 自己負担は原則1割ですが、所得に応じて「月額の負担上限額」が設定されます(0円~上限設定あり)。
複数サービスを併用しても、同一世帯の障害福祉サービスの合算で上限管理が行われます(上限管理事務は自治体または指定相談支援事業所が調整)。
– 交通費の扱い
– ガイドヘルパーの移動に伴う交通費(実費)は、自治体のルールや事業所の運営規程に基づき、利用者負担となる場合があります(公共交通機関の運賃、ヘルパー分のチケット手配など)。
事前に契約時の重要事項で確認してください。
– 併給・重複の整理
– 同時間帯に他の居宅系サービスと重複算定はできません。
通院時は「通院等介助」との役割整理が必要な場合があります。
自治体の指導基準に従い、もっとも適切な算定区分を相談支援・事業所と確認してください。
よくある実務上のポイント
– 支給量の根拠づけ
– 危険箇所や過去の転倒・迷子等の具体的事例、代読代筆の頻度、通院回数、社会参加の予定(サークル、ボランティア、買い物の頻度など)を、計画案に定量的に整理すると支給量の判断が明確になります。
– 事業所選び
– 同行援護従業者養成研修(一般課程・応用課程)を修了した職員の配置、視覚障害当事者支援の経験、緊急時対応、女性ヘルパーの可否、土日・夜間対応の可否、交通費やキャンセル規程を確認しましょう。
– 子どもの場合の代替
– 学齢期の外出支援は、地域生活支援事業の「移動支援」や学校・放課後等デイサービスの送迎等で調整されることがあります。
自治体のメニューを要確認です。
手続きで必要となりやすい書類一覧(例)
– 障害福祉サービス支給申請書
– 身体障害者手帳(視覚)の写し(該当者)
– 医師意見書/診断書(自治体指定様式がある場合)
– 個人番号(マイナンバー)および本人確認書類
– サービス等利用計画案(相談支援専門員が作成、もしくはセルフプラン)
– 所得・課税状況の確認に関する同意書
– 既に就労・就学・通院予定があれば、そのスケジュールや証明(任意)
標準的なタイムラインの目安
– 相談~申請 1~2週間(書類準備状況による)
– 認定調査・医師意見書収集 1~3週間
– 計画案作成・提出 並行して1~2週間
– 支給決定・受給者証交付 申請から概ね1~1.5か月(自治体の標準処理期間による)
– 事業所選定・契約・初回利用 1~2週間
合計の目安 おおむね1.5~2.5か月。
ただし、追加資料や繁忙期で延びることがあります。
早めの相談が安心です。
根拠(法令・通知等の主なもの)
– 法律
– 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(いわゆる障害者総合支援法)
– 障害福祉サービス(居宅介護等、重度訪問介護、同行援護、行動援護など)の枠組み、支給決定の基本、利用者負担(原則1割・所得に応じた負担上限)の仕組み、市町村の役割、計画相談支援の位置づけ等を規定。
– 省令・告示
– 指定居宅介護等の事業の人員、設備及び運営に関する基準(厚生労働省令)
– 同行援護事業所に求められる人員配置、従業者の資格(同行援護従業者養成研修修了等)、運営基準、記録、苦情解決等。
– 指定特定相談支援等の事業の人員、設備及び運営に関する基準(厚生労働省令)
– 計画相談支援(サービス等利用計画)作成・モニタリングの手順、会議開催、個別支援のPDCA等。
– 指定障害福祉サービス等の報酬に関する告示・通知
– 同行援護の算定区分、時間区分、加算、重複算定の禁止、通院等介助との整理等。
– 厚生労働省通知・Q&A
– 障害者総合支援法の施行通知・Q&A(各年度改定版)
– 同行援護の具体的な運用、対象範囲(視覚情報の提供・代読代筆の位置づけ等)、支給決定の考え方、他サービスとの関係整理、計画相談の運用、標準的な事務手続き等を詳細に示しています。
– 自治体要綱・実施要領
– 市区町村が定める「障害福祉サービス支給決定要綱」「地域生活支援事業実施要綱」等
– 申請書式、提出書類、標準処理期間、審査基準、交通費の扱い、移動支援との棲み分け、更新手続きなどのローカルルール。
申請時のコツ(実務的な助言)
– 「どの外出を、どのくらいの頻度で、どの時間帯に、どんな支援が必要か」を、できる限りカレンダー化・リスト化して提示する。
– 危険場面や支援がないと困難だった具体例(夜間の見えにくさ、白杖・盲導犬の使用状況、段差・工事区間での転倒リスク、音情報の過多での誘導困難など)を、申請書の自由記載欄や計画案に記す。
– 医療機関に意見書を依頼する際、外出時の困難さに関する具体情報(単独移動可否、見え方の変動、視野狭窄/視力低下の程度等)を共有すると記載が充実します。
– 相談支援専門員には、通院・社会参加・買い物・役所手続き等の年間見込みを共有し、月変動(繁忙月・閑散月)も織り込んだ計画にしてもらう。
申請から利用開始までの全体像(まとめ)
– 市区町村へ申請
– 認定調査・医師意見書収集
– 相談支援と計画(サービス等利用計画案)作成
– 市区町村が支給決定・受給者証交付
– 事業所を選定・契約・初回アセスメント
– 利用開始(モニタリング・必要に応じ見直し・更新)
最後に
– 同行援護は、視覚障害の特性に応じて「安全・情報・意思決定の補助」を包括的に支えるサービスです。
申請段階で、外出の目的・頻度・リスク・情報保障の必要性を丁寧に可視化することが、適切な支給量の獲得とスムーズな開始につながります。
最新の運用は毎年度の報酬改定・通知で更新されるため、必ず自治体窓口と相談支援事業所の最新案内をご確認ください。
申請に必要な書類・準備物と相談できる窓口はどこか?
以下では、同行援護(視覚障害により移動に著しい困難のある方への外出時の付き添い支援)の利用手続きについて、「申請に必要な書類・準備物」と「相談できる窓口」を中心に、実際の流れも含めて詳しく整理します。
自治体ごとに細かな運用差はありますが、全国共通の基本枠組みに基づいています。
最後に法令や公的通知などの根拠も示します。
同行援護の概要(前提)
– 対象のイメージ 視覚障害により単独での移動や情報取得が難しい方に、移動の援助、情報の提供、代読・代筆などを行う障害福祉サービス(介護給付)です。
– サービスの位置付け 障害者総合支援法に基づく障害福祉サービス。
市区町村が支給決定(受給者証交付)し、指定事業所と利用契約を結んで使います。
– 利用者負担 原則1割負担。
世帯の所得(住民税課税状況)により月額上限が設定されます。
交通費等の実費は別途発生する場合があります。
相談できる窓口(どこに相談する?)
– 市区町村の障害福祉担当課
例 「障害福祉課」「福祉課 障害支援係」など。
最初の相談・申請受付・支給決定・受給者証発行・負担上限額の決定などの中心窓口です。
居住地の役所が所管します。
– 基幹相談支援センター(地域の中核的相談窓口)
地域の相談支援の中核。
制度の全体像、他制度(移動支援・地域生活支援事業、公共交通の割引、通院動向の支援の振り分け等)との整理、事業所情報の提供、権利擁護の助言など幅広く相談できます。
– 特定相談支援事業所(相談支援専門員)
同行援護を含む「サービス等利用計画(いわゆる相談支援計画)」の作成を担当。
市区町村からの依頼や本人の選択で担当が決まります。
どの事業所に依頼するかは利用者が選べます。
– 視覚障害者支援の専門機関
盲人情報文化センター、点字図書館、視覚障害者協会、ロービジョン外来の医療機関、リハビリテーションセンター等。
生活訓練や補装具、歩行訓練(O&M)との組み合わせ方、同行援護の使いどころなど実践的助言が得られます。
– 社会福祉協議会・地域包括(高齢期の併用相談)
高齢期のサービス(介護保険)との線引き・併用、ボランティア移送などの地域資源情報の提供。
利用までの主な流れ(全体像)
– 1. 事前相談
市区町村障害福祉担当課または基幹相談支援センターへ。
現在の困りごと(通院、行政手続、買い物、余暇・社会参加など)、外出頻度、家族の支援状況、他制度の利用有無を整理して伝えます。
– 2. 申請
市区町村に「障害福祉サービス支給申請書」を提出。
あわせて負担上限額の算定や、相談支援(特定相談支援)の利用申請も行うことが多いです。
– 3. 調査・審査
必要に応じて職員の聞き取り調査、障害支援区分の認定調査、医師意見書の確認などが行われます(自治体運用により省略・簡素化されることもあります)。
– 4. サービス等利用計画の作成
原則、相談支援専門員が計画(ケアプラン)を作成。
軽微な利用や自治体運用によっては本人作成のセルフプランが認められる場合もあります。
– 5. 支給決定・受給者証の交付
市区町村が支給量(例 月○時間、平日○時~○時中心 等)を決定し、受給者証を交付。
– 6. 事業所選定・契約
指定同行援護事業所と見学・面談したうえで利用契約。
希望の曜日・時間帯、対応可能なガイドの性別、特殊支援(病院内介助、代読・代筆の量、公共交通機関での誘導など)の可否を確認。
– 7. 利用開始・モニタリング
利用開始後、計画の見直し(モニタリング)を定期実施。
更新(通常1~2年ごと)の際は再申請が必要です。
申請に必要な書類・準備物(必須/状況に応じて)
– 原則必須(自治体共通で求められやすいもの)
– 障害福祉サービス支給申請書(市区町村所定様式)
– 本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカード、障害者手帳 等)
– マイナンバー(個人番号)のわかるもの
– 障害者手帳(身体障害者手帳の視覚障害欄。
等級は自治体運用により目安として扱われますが、等級のみで一律に可否が決まるものではありません)
– 代理申請の場合の委任状と代理人の本人確認書類
– あるとスムーズ(自治体や状況により求められることがあるもの)
– 医師の意見書・診断書(視機能、視野、移動に関する所見。
既存の手帳申請時の診断書の写しで足りる場合あり)
– サービス等利用計画案(セルフプランの場合。
相談支援専門員を利用する場合は不要)
– 外出支援が必要な具体場面のメモ(通院先・頻度、買い物の場所、行政手続、地域活動、同行時間帯・所要時間の見込み)
– 家族・同居人の支援状況がわかる書類やメモ(就労時間、介助可能時間帯)
– 収入・課税状況がわかる書類(住民税課税証明書、非課税証明書等)※多くの自治体は情報連携で省略可。
必要時のみ提出。
– 既存の福祉サービスの受給者証(他サービスとの整合確認用)
– 印鑑(自治体によっては不要)
– 申請前の準備で役立つポイント
– 希望する支援内容の優先順位(通院は最優先、買い物は月2回など)
– 生活全体のゴール(例 一人で通院できないため安全確保、社会参加の機会確保 等)
– 事業所の希望条件(自宅からの距離、対応可能時間帯、女性ヘルパー希望等)
– 介護保険との関係(65歳以上の方は介護保険優先の原則があるため、どの場面が同行援護の対象か整理)
よくある運用・留意点
– 障害支援区分の要否
同行援護は視覚障害特性に基づく個別ニーズに対応するサービスで、自治体により区分認定を要さない運用や、簡素な調査で決定する運用が見られます。
詳しくは担当課で確認してください。
– 移動支援(地域生活支援事業)との関係
自治体が行う「移動支援」と役割分担があります。
視覚障害で移動に著しい困難がある方は同行援護が基本ですが、地域の運用で移動支援を併用・補完する場合もあります。
– 通院の付き添い
医療保険や介護保険、病院内ボランティアの支援範囲との整理が必要です。
同行援護で可能な範囲(受付・各科移動・情報取得支援・代読等)を事前に確認しましょう。
– 更新・変更
住所や世帯構成、課税状況の変更、外出頻度の変化があれば、支給量の見直しが必要になることがあります。
更新時期の数か月前から相談支援専門員と準備するのが安全です。
– 交通費等の実費
介助者の交通費やイベント参加費等は実費負担となることがあります。
事業所の規程を契約前に確認してください。
手続きを円滑にする実務的コツ
– 目的別スケジュール案を作る(例 通院は毎月第2火曜午前、買い物は隔週土曜午後、区役所手続は年度替わりに1回など)
– 同行援護が必要な理由を、移動の安全確保・情報取得の困難さ・代読代筆の必要性など観点ごとに短く整理
– 候補事業所を2~3か所リストアップ(混雑による待機を避けるため)
– 家族の支援可能時間と限界(介助できない曜日・時間)を具体的に示す
根拠(法令・省令・通知等)
– 法律
– 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(通称 障害者総合支援法)
・障害福祉サービス(介護給付)の枠組み、市町村の支給決定、利用者負担、相談支援(サービス等利用計画)の仕組み等を規定。
– 政令・省令
– 障害者総合支援法施行令・施行規則
・サービスの種別や手続、受給者証に関する基本事項を定める。
– 指定居宅介護等の事業の人員、設備及び運営に関する基準(厚生労働省令)
・同行援護事業の人員配置(同行援護従業者等)、提供内容(移動の援助、情報提供、代読・代筆等)、運営基準を規定。
– 障害支援区分の認定等に関する省令
・区分認定の手続・評価方法、対象サービスとの関係を規定(同行援護の運用は自治体通知により簡素化される場合あり)。
– 厚生労働省の告示・通知・ガイドライン
– 同行援護従業者養成研修ガイドライン(厚生労働省告示・通知)
・同行援護従業者の研修内容・質の担保に関する基準。
– 障害者総合支援法の施行に関する通知(局長通知・課長通知)
・同行援護の創設・対象者の考え方、支給決定の運用、他制度との調整、報酬・加算の取扱い等を示す。
自治体はこれに基づき運用要綱を整備。
– 自治体要綱・実施要領
– 市区町村の「障害福祉サービス支給要綱」「同行援護実施要領」「地域生活支援事業実施要綱」等
・申請書式、添付書類、セルフプランの可否、区分認定の要否、支給量の目安、移動支援との役割分担などのローカルルールが明記されています。
– 参考
– e-Gov法令検索(総務省運用の法令公開サイト)で上記法令名を検索すると、最新条文を確認できます。
具体条番号は改正で変わることがあるため、最新版をご確認ください。
まず何から始めればいいか(短い行動ガイド)
– 居住地の「障害福祉課」に電話し、「同行援護を利用したいので、申請方法と必要書類を教えてほしい」と相談予約。
– 相談支援(特定相談支援事業所)の紹介を受け、計画作成の依頼先を選定。
– 申請用に、障害者手帳、本人確認書類、マイナンバー、(あれば)医師意見書の写し、必要場面のメモを準備。
– 申請→調査→計画→支給決定→事業所契約→利用開始の順で進める。
待機が出やすい時間帯は早めに事業所探しを開始。
不明点があれば、まず市区町村の障害福祉担当課か基幹相談支援センターに連絡し、自治体の最新の要綱・様式・運用(セルフプラン可否、区分認定の要否、必要添付書類)を確認してください。
法令は全国共通ですが、実務の手順や書類の省略可否には地域差があるため、最短で確実に進めるには地元窓口での確認が最も確実です。
認定調査から支給決定、事業所選びまでの具体的な流れは?
以下は、視覚障害のある人が同行援護を実際に使い始めるまでの全体像(認定調査から支給決定、事業所選び、契約・開始まで)を、現場での実務フローに沿って詳しく説明したものです。
あわせて、根拠となる法律・制度の位置づけも最後に整理します。
まず理解しておきたい「同行援護」の位置づけと対象
– 同行援護は、視覚障害により単独での外出・移動・情報取得に著しい困難がある人に対し、専門的なガイド(誘導)と情報支援(音声での読み上げ、状況説明、代筆・代読に準ずる対応等)を行い、安心安全な外出を支える障害福祉サービスです。
– 法制度上は「障害者総合支援法」に基づく自立支援給付(介護給付)の1類型として位置づけられ、市区町村が支給決定(給付)を行います。
– 似た用語に「移動支援(ガイドヘルプ)」がありますが、こちらは多くの自治体で地域生活支援事業のメニューとして運用され、対象・範囲・報酬体系が異なります。
視覚障害特有の情報支援やリスク評価を伴う外出支援は、同行援護で対応するのが原則です。
相談・申請(市区町村窓口)
– 相談先 お住まいの市区町村の障害福祉担当課(名称は「障害福祉課」「障害支援課」「自立支援給付担当」など)。
既に相談支援専門員(計画相談)の担当がいれば、まずそちらに連絡して調整してもらうとスムーズです。
– 申請書類の準備(自治体で様式が指定されています)
– 障害福祉サービス支給申請書(同行援護を希望する旨を記載)
– 本人確認書類、マイナンバー
– 身体障害者手帳(視覚障害の等級が分かるもの)の写し
– 医師の意見書・診断書(求められる場合。
自治体が様式を指定することがあります)
– 所得等に関する書類(利用者負担上限月額の算定に使用)
– 申請時に、どういう場面で困っているか(通院、通学・通所、買い物、役所手続、余暇・社会参加、子育て場面の外出など)、頻度・時間帯・付き添いの必要性、代読・情報支援の必要性、危険回避の観点などを具体的に伝えると、その後の認定・支給量の検討が的確になります。
– 急ぎの安全確保が必要な場合(たとえば通院の付添いが直近で必要等)、自治体によっては「暫定支給決定」で先行利用を認める運用があります。
申請時に相談してください。
認定調査(障害支援区分認定)
– 自宅への訪問や役所窓口で、認定調査員が心身の状況、日常生活動作、行動上のリスク、情報取得の困難さ、外出時の支援ニーズ等を詳細に聴取・観察します。
視覚障害に起因する「環境認知」や「危険回避」「情報保障の必要性」の評価が重要です。
– 多くの自治体では、認定調査結果と医師意見書等をもとに一次判定(コンピュータ判定)→二次判定(審査会)を経て「障害支援区分」が決まります。
区分は介護給付の量の基礎となりますが、同行援護は「外出時の危険回避と情報支援」という特性上、区分の数値だけで一律に量が決まるわけではなく、個別のニーズ評価が重視されます。
– 認定調査に並行し、自治体から「計画相談支援(サービス等利用計画)」の作成依頼が出されます。
すでに担当相談支援専門員がいる場合はそのまま、いない場合は新たに事業所を紹介されます。
セルフプラン(本人や家族が自ら計画書を作成)を認める自治体もありますが、同行援護のようにニーズ整理と運用のコツが要るサービスでは、専門職の関与をおすすめします。
サービス等利用計画(計画相談支援)の作成
– 相談支援専門員がアセスメントを行い、目標、生活全体の見立て、同行援護の目的・内容・頻度・時間帯の希望、他サービスとの役割分担、リスクへの配慮等を整理して「サービス等利用計画」を作成します。
– 実際の生活に即した利用場面ごとの設計がポイントです。
– 通院 病院内の誘導、受付・会計・薬局での情報支援、医師説明の聞き取り補助
– 買い物 売場までの導線誘導、商品情報の読み上げ、支払いアシスト
– 行政手続 書類内容の読み上げ、記入補助、窓口案内
– 余暇・社会参加 講演会・イベント参加時の会場案内、掲示類の読み上げ
– この計画は自治体の支給決定の重要な根拠資料になります。
需要量(ひと月の目安時間数・回数)もここで提案します。
審査・支給決定(受給者証の交付)
– 市区町村は、認定調査結果、障害支援区分、医師意見書、サービス等利用計画、世帯の状況等を総合的に勘案し、同行援護の支給有無と支給量(1か月あたりの利用上限時間・回数)を決定します。
– 決定内容は「障害福祉サービス受給者証」に反映され、以下が記載されます。
– サービス種別 同行援護
– 支給期間 通常6か月~1年程度(自治体差あり)。
期間満了前に更新手続が必要
– 支給量(上限) 月○時間、または「通院等外出支援」等の区分
– 利用者負担 原則1割、ただし所得に応じて月額上限(負担上限月額)が設定
– 決定までの期間は概ね30~60日が目安ですが、自治体の混み具合や医師意見書の取得状況で前後します。
急ぎの必要がある場合は暫定支給の可否を再確認しましょう。
– 不服がある場合は、相談支援専門員とともに見直し申請や再審査の依頼、具体的な場面要件の追加提示等を検討します。
事業所選び(指定同行援護事業所)
– 探し方
– 市区町村の指定事業所一覧(窓口・ホームページ)
– 福祉情報サイト(WAMNETなど)
– 相談支援専門員の推薦、地域の自立支援協議会ネットワーク
– 見極めポイント
– 資格・体制 同行援護従業者養成研修の修了者(一般・応用)を適切に配置しているか。
視覚障害者の誘導・情報支援の実務経験があるか
– 安全管理 外出前のリスクアセスメント、誘導時の声がけ・ポジション、天候・混雑時の対応手順、トラブル時の連絡体制
– 提供時間帯・柔軟性 早朝・夜間・土日祝の対応可否、急な通院やスケジュール変更への機動性
– 同性介助・プライバシー配慮の方針
– 情報支援の質 代読・情報の取捨選択、本人意思の尊重、デジタル機器(スマホ読み上げ等)との併用支援の経験
– 交通費・キャンセル規定 ヘルパー分の交通費の扱い、実費精算方法、当日キャンセル時の取り扱い
– 連携 相談支援専門員や医療、就労・通所先との連携実績
– 事前面談・契約の流れ
– 事業所に連絡し、重要事項説明(サービス内容、単価、加算、キャンセル規定、個人情報保護等)の説明を受ける
– アセスメント(外出目的、経路、注意点、既往症、緊急連絡先)
– 個別支援計画(事業所側の計画)を作成し、同意・契約
– 初回利用のトライアル(短時間で相性や誘導方法の確認)を設けると安心です
サービス開始後の運用
– 予約・調整 受給者証の支給量内で、外出予定に合わせて事業所に予約。
繁忙期は早めの調整が必要
– 利用時の留意点 当日の体調、目的地、経路、必要な情報支援の優先順位を事前共有。
危険箇所や苦手環境(暗所、段差、雑踏等)を伝える
– 記録とモニタリング サービス提供記録(サイン等)を確認。
月1回~数か月ごとに相談支援専門員がモニタリングを行い、計画の見直しや量の増減を検討
– 料金と負担 利用者負担は原則1割。
世帯の所得区分に応じた月額上限が適用。
ヘルパーの交通費や施設入場料等は実費負担が必要なケースが多い(事前に契約で確認)
– 変更・更新 生活状況の変化(就労開始、通院増加、季節要因等)でニーズが変わった場合は、相談支援専門員→自治体に「変更申請」。
支給期間満了前には「更新申請」を行い、必要に応じて再調査や計画の改訂を行います
よくある疑問と実務上の注意
– 障害支援区分と同行援護の関係 介護給付の基本は区分に連動しますが、同行援護は「外出時の危険回避・情報支援」という性質上、区分の点数だけでは測れないニーズがあり、個別事情の説明が極めて重要です。
計画書や具体的事例で根拠を補強しましょう。
– 移動支援(地域生活支援事業)との関係 同一目的・同一時間に重複利用はできません。
通院や情報支援を伴う複雑な外出は同行援護、単純な移動の付き添いは移動支援、といった住み分けが一般的ですが、自治体要綱で運用が異なります。
– 余暇利用の可否 社会参加(文化・余暇)も対象になり得ますが、自治体によって必要性の捉え方や配分の優先度が異なるため、目的・頻度・本人の生活目標に即して説明・計画化するのがコツです。
– 暫定支給 安全確保上の必要が高いときは、暫定支給で開始→本決定という流れを相談可能です。
制度的な根拠(法令・通知等の位置づけ)
– 基本法令
– 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(いわゆる「障害者総合支援法」)。
市町村が障害福祉サービスを支給決定する仕組み、利用者負担の原則(1割・月額上限)、計画相談支援の枠組み等の根拠法です。
同行援護は同法に基づく自立支援給付(介護給付)の1サービス類型として規定されています。
– 同法施行令・施行規則 サービス種別や手続、受給者証、負担上限等の詳細運用を規定。
– 障害支援区分の認定等に関する省令・告示 市町村による認定調査、一次・二次判定(審査会)等の手続きを規定。
– 指定基準・報酬関係
– 指定同行援護事業の人員、設備及び運営に関する基準(厚生労働省令・告示) 同行援護従業者養成研修の修了者配置、運営規程、記録、苦情対応、安全管理体制等を規定。
– 介護給付費等の算定に関する告示・通知 同行援護の基本報酬・加算、算定要件等。
– ガイドライン・手引き
– 厚生労働省通知・留意事項通知、同行援護の手引き等 対象範囲(情報支援を含む支援の具体像)、サービスの在り方、移動支援との住み分け、計画相談との連携等の解釈・運用を示す文書が随時発出されています。
– 実務ポイント
– これらの国の基準を踏まえつつ、最終的な具体運用(例えば移動支援との境界、余暇への配分、暫定支給の取り扱い、更新周期など)は市区町村の要綱・ローカルルールで差があります。
手続・必要書類・運用方針は、お住まいの自治体の障害福祉担当課が最終的に示すガイダンスに従ってください。
申請から開始までの目安タイムライン(例)
– 0週目 窓口に相談・申請、計画相談の依頼
– 1~3週 認定調査・医師意見書手配、計画相談のアセスメント
– 3~6週 サービス等利用計画の完成・提出、審査会
– 5~8週 支給決定・受給者証交付、事業所見学・契約
– 6~9週 初回利用開始
(急ぎのケースは暫定支給で2~3週目から利用開始の可能性あり)
事前に準備しておくと良いメモ
– よく行く場所・頻度・曜日・時間帯、最寄り駅や利用交通機関
– 危険を感じる場面(夜間・雨天・人混み・工事区間・複雑交差点など)
– 必要な情報支援の内容(掲示・メニュー・整理券機・タッチパネル・書類の読み上げ等)
– 緊急連絡先、配慮してほしい疾患・服薬、コミュニケーションの希望(敬称、スピード、用語)
最後に
同行援護は、単なる付き添いではなく、視覚情報の補完と安全な移動を専門性で支えるサービスです。
認定調査から支給決定までの過程では、生活上の具体的な困りごとと解決したい目標をできるだけ具体的に言語化し、計画相談支援で丁寧に整理することが、適切な支給量と良質な支援につながります。
自治体の運用差が出やすい領域でもあるため、不明点は必ず担当課や相談支援専門員に確認しながら進めてください。
費用負担はいくらで、利用開始後の注意点や当日の手順はどうする?
以下は、視覚障害のある方が「同行援護」を利用する際の手続き・費用・利用開始後の注意点・当日の流れを、できるだけ実務に即して詳しくまとめたものです。
自治体(市区町村)の運用や事業所ごとの規程で細部が異なることがあるため、最終的にはお住まいの自治体窓口・相談支援専門員・利用予定の事業所での確認をおすすめします。
同行援護とは(対象とサービスの中身)
– 対象者の目安
– 視覚障害により一人での外出に著しい困難がある方(市区町村が個別に判断)
– 多くは身体障害者手帳(視覚)をお持ちの方が対象。
等級による交通割引や介助者割引の扱いは別制度(交通事業者の割引制度)で定まります。
– 提供内容の例
– 外出時の安全な歩行・乗降支援(手引き、音・気配の変化の説明、段差・障害物・信号・ホーム端の注意喚起など)
– 必要な情報提供(行先案内、掲示・案内板の読上げ、手続き窓口でのコミュニケーション補助、書類の代読・代筆など外出に付随する範囲)
– 公共交通機関の利用支援、施設入退館の補助、買い物や通院・行政手続・社会参加等に伴う随行
– できないこと(代表例)
– 家事(掃除・洗濯・調理)や医療的行為は対象外
– 自家用車での送迎(事業所が独自に有償移送を行う場合など例外もあるが、同行援護の本体は「移動に伴走・情報提供」)
– 長時間の在宅内支援や外出目的と無関係な作業
利用までの手続きと全体の流れ
– 1) 相談・情報収集
– 市区町村の障害福祉担当課、または特定相談支援(相談支援事業所)に連絡
– 現在の困りごと(通院・買い物・行政手続・仕事や学業・社会参加など)と頻度・時間帯を伝える
– 2) 申請
– 「障害福祉サービス(介護給付)同行援護」の支給申請を市区町村に提出
– 必要書類の例 申請書、身体障害者手帳、マイナンバー、医師意見書等(自治体により異なる)
– 3) アセスメント・審査
– 自治体の聞き取り、相談支援専門員によるアセスメント
– 原則として「サービス等利用計画」(計画相談支援)の作成が必要。
既に他の障害福祉サービスを利用している場合は担当の相談支援専門員が担当
– 4) 支給決定・受給者証交付
– 利用できるサービス名「同行援護」、期間、有効期限、支給量(例 月○時間、通院時○回まで等)が記載された受給者証が交付
– 支給量は目的・頻度・必要性に応じ個別に決定(自治体審査)
– 5) 事業所選び・契約
– 指定同行援護事業所を選定し、重要事項説明を受け、契約
– 事業所で「個別支援計画」を作成(いつ・どこへ・どのように支援するか具体化)
– 6) 予約・運用開始
– 事業所の予約ルール(締切、変更・中止の連絡期限、当日連絡先)を確認
– 相談支援専門員・事業所・本人の間で定期的に見直し(モニタリング)を行う
費用負担はいくら?
(自己負担と実費)
– 基本ルール(障害者総合支援法の利用者負担)
– 原則、サービス費用の1割が自己負担(9割が公費)
– 月ごとの「負担上限月額」が所得に応じて設定され、上限を超えた自己負担は発生しない
– 生活保護世帯 0円
– 低所得(住民税非課税)世帯 0円または少額(自治体運用差あり)
– 一般世帯 上限月額が区分ごとに設定(例 一般1=9,300円、一般2=37,200円等)。
詳細は受給者証の区分や自治体案内で確認
– サービス費の算定
– 事業所は国の報酬単価(時間帯や休日、支援体制、地域区分などで加減算あり)に基づき算定
– 利用者はその総額の1割を上限月額の範囲で負担
– 正確な単価・見積りは契約事業所で説明を受ける
– サービス外の「実費」
– 交通費・入場料・材料費等、外出に伴い利用者本人にかかる費用は全額自己負担
– 付き添う従業者(ヘルパー)の交通費・入場料等の実費も、原則として利用者の負担
– 例 電車で通院=利用者の運賃+従業者の運賃、病院での書類発行手数料、施設入場料など
– 障害者割引・介助者割引(交通機関等)は、該当要件(手帳の等級・区分、利用経路)を満たす場合に適用。
従業者分に適用できるかは各事業者の割引規程による
– 参考イメージ(概念)
– 1回2時間の外出を月4回利用、サービス費総額が仮に1回5,000円なら月2万円。
自己負担は1割の2,000円。
ただし上限月額が9,300円なら、それを超えては請求されない(実費は別途全額負担)
– 実費(例 電車往復600円×本人+600円×従業者=1,200円/回)は上限の対象外で都度支払い
利用開始後の注意点(運用・権利・禁止事項)
– スケジュール管理
– 予約は早めに。
通院・手続等の時間変更に応じて事業所へ速やかに連絡
– 当日キャンセルは実費(すでに購入したチケット等)が発生することあり。
サービス費のキャンセル料の取扱いは事業所規程・自治体運用に従うため事前確認
– 支援の範囲
– 外出に附随する代読・代筆・情報提供は可能だが、在宅で長時間の文書整理などは対象外になりやすい
– 医療的ケアや家事は同行援護の範囲外(必要な場合は他サービスの検討)
– 併用・重複請求の回避
– 同時間帯に他の障害福祉サービス(居宅介護など)と重複して請求できない
– 社会参加目的の外出で、同行援護で賄えない部分は自治体の「移動支援」(地域生活支援事業)を併用することもあるが、目的・範囲・同時利用可否は自治体ルールに依存
– 時間帯・エリア
– 早朝・夜間・休日は加算や事業所の受け入れ制限がある。
深夜帯の対応は不可または要相談が一般的
– 長距離移動・宿泊を伴う外出は対象外または個別審査。
支給決定の範囲を事前確認
– 安全・コミュニケーション
– 手引きの好み、歩行ペース、段差・エスカレーター・ホームでの注意の仕方、混雑時の隊列など、具体的な希望を共有
– 体調や服薬状況、緊急連絡先、避難時の方針を事業所に伝える
– プライバシーと記録
– サービス提供記録・実績記録票への確認サインが基本。
記録内容(行先、所要時間、実費)に誤りがないか確認
– 個人情報や行先情報の取り扱いについて、事業所のプライバシーポリシーを確認
当日の具体的な手順(モデルケース)
– 前日まで
– 目的・行程・所要時間の確認(出発地、経路、乗換、目的地での手続き内容、帰宅時刻)
– 交通手段の選択(鉄道・バス・タクシー)。
割引の要否、現金/IC/回数券の準備。
従業者分の運賃・入場料実費の用意
– 持ち物の確認(手帳、保険証、診察券、処方箋、お薬手帳、現金/ICカード、連絡先、白杖、雨具など)
– 当日出発前
– 従業者と合流(自宅前・駅改札前など事前に取り決めた地点)
– 体調・服薬・目的・希望の再確認。
当日の留意点(雨天・混雑・ホームドア有無など)を共有
– 移動中
– 手引きの方法の確認(肘を持つ、肩に手、声かけの頻度等)
– 障害物・段差・階段・エスカレーター・エレベーター・ホーム端の注意喚起
– 切符購入・ICチャージ・改札通過の補助、乗車位置・座席確保の支援
– 行先・乗換案内・周囲の状況・掲示物の読み上げなど視覚情報の言語化
– 目的地で
– 受付・記入・支払い・案内に関するコミュニケーション支援(代読・代筆を含む)
– 待機・呼び出し対応、次の行程確認
– 帰路・終了時
– 帰宅経路の選択・安全確保
– 玄関先での当日記録の確認・署名。
次回予約・変更点の共有
– 実費精算(運賃・入場料・文書料等)。
レシート受取・保管
– 事故・トラブル時
– 事業所の緊急連絡先へ即時連絡
– 転倒・体調急変時の初期対応は事前取り決めに従う(救急要請、家族連絡)
よくあるポイント・トラブル回避
– 受給者証の有効期限(多くは1~3年)に注意。
更新手続きは余裕を持って
– 支給量の見直しは、生活状況や目的が変わった時に相談支援専門員へ相談(通院増、就労開始、地域活動の拡大など)
– 従業者の研修区分(同行援護従業者・ガイドの資格/研修修了)や男女指定の可否、指名の可否、複数名体制が必要な場面の扱いを確認
– 交通機関の「介助者割引」は手帳の区分や経路条件が細かい。
JR・私鉄・バスで運用が異なるため事前確認
– 私物の持運び量が多い場合や大荷物のときは、別途配送料やタクシー利用等を検討(安全優先)
根拠(法令・通知・基準の概要)
– 法律
– 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(障害者総合支援法)
– 市町村が支給決定を行い、受給者証に基づき指定事業者と契約して利用する枠組み
– 利用者負担は原則1割、所得に応じた「負担上限月額」制度を規定
– 同行援護は「介護給付」に位置づけられた外出支援サービス
– 省令・告示・通知等(代表)
– 指定同行援護の人員、設備及び運営に関する基準(厚生労働省令) 従業者の配置、運営方法、記録・苦情解決等の必須事項
– 障害福祉サービス等報酬告示・算定構造(厚生労働省告示) 同行援護の基本報酬、時間帯・休日加算、地域区分など
– サービス等利用計画(計画相談支援)の位置づけ・運用に関する通知
– 実費徴収の取扱いに関する厚生労働省通知 交通費・入場料等の実費は徴収可とする一般的整理(事業所の重要事項で明示)
– 同行援護従業者養成研修の標準的カリキュラム(厚労省通知) 基礎課程・応用課程の教育内容
– 行政実務
– 支給決定(量・期間・範囲)は市区町村審査会で個別判断
– 地域生活支援事業(移動支援)との役割分担は自治体要綱に依存
相談先・次のアクション
– お住まいの市区町村 障害福祉課(同行援護の申請、受給者証、自己負担区分の確認)
– 特定相談支援事業所(アセスメント、サービス等利用計画、モニタリング)
– 指定同行援護事業所(見学・見積・重要事項説明・当日の運用確認)
– 権利擁護・苦情窓口(各都道府県の運営適正化委員会、自治体相談窓口)
まとめ
– 同行援護は、視覚障害により単独外出が難しい方のための外出・情報提供支援です。
申請→支給決定→事業所契約→利用という流れで、自己負担は原則1割(所得に応じた月額上限あり)。
交通費・入場料などの実費は本人と従業者分ともに利用者負担が基本です。
開始後は、支援範囲の理解、スケジュール・安全面の事前共有、記録・精算の確認が円滑な利用の鍵になります。
細部は自治体と事業所の規程により異なるため、早めの相談・確認を心がけてください。
【要約】